近年、子ども食堂は全国各地で増加し、日本全国に4000か所以上存在します。
子ども食堂に求められる役割や機能も多様化し、様々な個性あふれる子ども食堂が増えています。
福島市子ども食堂NETは、
こうした福島市内の子ども食堂が集まってできた新しいネットワークです。
個々の子ども食堂で抱えていた悩みや不安を共有し、横のつながりを強化することで、
より持続可能で地域に貢献できる子ども食堂づくりを推し進めています。
現在、子どもを取り巻く課題は複雑化しています。
時代が変化する中で、情報が溢れ、暮らしが便利になる一方、
子どもが抱える悩みや課題が見えづらい社会となりました。
子どもたちへの支援の多くは、貧困になってから、
あるいは虐待を受けてから入る仕組みになっており、対応が後手になっています。
問題が起きてからでは遅く、未然に子どもたちと向き合う環境が必要です。
私たちは、地域の子どもたちのために何とかしたいと考え、
居場所づくりに取り組んできました。
子ども食堂は、食を通して地域の縦・横・斜めのつながりを生み出します。
大人も、シニアも、学生も、自分たちにできることはないかと模索し、
食事作り、勉強、遊びなどそれぞれが子どもたちのことを想って小さな行動に移します。
一人の力には限界がありますが、
地域の一人ひとりのちょっとしたお裾分けの心が、大きな力を発揮します。
子ども食堂は、子どもだけではなく、一人ひとりが安心して自分を表現し、
それを受け止め合う共感・承認の場です。
また、子どもを通した全員参加の地域づくりを実践し、
運営者も参加者も関わる人全員が幸せを掴み取る自己実現の場にもなります。
未来を担う子どもたちが集まる子ども食堂は、可能性の宝庫なのです。
2030年、福島市も超少子高齢社会に拍車がかかります。
誰も予測がつかない時代だからこそ、
子どもたちへのちょっとした温かな気持ちが生み出す世代を超えた恩送りの循環が
地域に必要なのではないでしょうか。
私たちが目指すのは、子ども食堂を通して、
誰もが無理なく自分のできることで、ヒーローになれる世界です。
その達成のため、私たちは子ども食堂を市内に数多く、特色あるかたちで展開します。
子どもだけでなく、関わる人たちが自分に合った居場所を身近に選択できるようにします。
そうした活力ある未来を、
一人ひとりの小さな善意から生み出していくことが、私たちの使命です。
これらの取り組みは、誰一人取り残さないSDGsの理念に添うものであり、
主として10・11・16番の活動を推進することにつながります。
よって、ここにSDGs宣言をし、
広く社会の期待に応え、積極的かつ恒常的に活動して参ります。
2020年12月9日 福島市子ども食堂NET
行動宣言
私たちは、福島市子ども食堂NETの理念を達成するため、以下のことを実践します。
行動計画
2020年 福島市子ども食堂NETの組織化(2020年6月に完了)
2021年 市内に子ども食堂アドバイザー認証制度を導入
2022年 官・民・学の参入促進、ボランティアネットワークの構築
2023年 市内30か所の子ども食堂運営の達成
2024年 福島市子ども食堂NETが先進事例となり、他地域からの視察受け入れ強化
2025年 市内50か所の子ども食堂運営の達成(市町村単位で充足率全国1位)➡SDGs11番像
2026年 福島市子ども食堂NETを通して、地域創生・子どもに関する政策の提言活動の促進
2027年 世界に福島市子ども食堂NETの取り組みを紹介し、ノウハウを発信
2028年 子ども食堂が中心となった地域創生「Model of Fukushima(福島モデル)」を確立
2029年 子どもへの虐待や自殺者数をゼロにし、子どもの夢が溢れる世界の実現➡SDGs16番像
2030年 全ての人に出番があり誰もが無理なく自分のできることでヒーローになれる世界の実現
➡SDGs10番像
制定 2020年12月20日 福島市子ども食堂NET